デコトラは、約40年前に「トラック野郎」の映画で一大ブームを巻き起こしました。近年は規制の影響もあり、派手なカスタムをするトラックは減ってきています。
しかし、職場の先輩や同僚のトラックがカスタムされているのを見ると、自分もカスタムしてみたいという気持ちも生まれるはずです。なかでも、長時間自分が目にすることになる内装は、とくに気になるカスタムポイントでしょう。
ですが、内装にこだわることでどのようなメリットがあるのか、どこまでカスタムできるのか、また、カスタムするうえでの注意点を知りたい方も多いのではないでしょうか。
この記事では、デコトラの内装にこだわるメリットについて解説します。さらに、デコトラの内装をカスタムするうえでの注意点や、カスタム箇所の参考例についても解説しますので、デコトラの内装のカスタムを考えている方は、参考にしてみてください。
ここでは、デコトラの内装にこだわるメリットについて2点解説します。
メリットの1点目は、機能性と快適度を向上させられることです。たとえば、ルームミラーを大きく見やすいものに変更することで、死角が減り、安全面が向上します。
シフトノブであれば、純正よりも長いものへと変更することで、シフトチェンジがしやすくなり、快適に運転ができるようになるでしょう。快適に操作できることで、運転が楽になり、疲れにくくなるメリットがあります。
メリットの2点目は、モチベーションアップにつながることです。内装にこだわることで、より快適に過ごせるでしょう。好みのインテリアにすることで、気持ちよく運転ができ、仕事に対するモチベーションもアップします。
とくに、長距離を運転するドライバーは、集中力との戦いになります。自分好みの内装にすることで、長距離でも楽しく運転ができるようになるでしょう。
ここでは、デコトラの内装における注意点について解説します。
デコトラの内装にこだわるうえで大切なことは、運転のしやすさを一番に考えることです。操作性を犠牲にして、見た目だけを重視することは本末転倒です。運転のしやすさ、操作性の向上を一番に考えてカスタムしましょう。
統一感を忘れないことも大切な要素です。統一性をもたせることで綺麗に見えるだけでなく、まとまりも生まれます。
統一感がないと、見た目が騒がしくなってしまい、運転中に気が散ってしまう可能性があります。運転に集中するためにも、統一感をもたせることは重要です。
デコトラの内装をカスタムするうえで、忘れてはいけないことがあります。それは、保安基準を遵守することです。保安基準とは、車検の検査基準のことです。
これは道路運送車両法に定められているもので、車の走行上安全確保と環境保全を図ることを目的としています。車検は、保安基準に沿って進められており、車の走行上安全と判断できないものは車検には通らないため、注意が必要です。
また、会社所有となっているトラックは、カスタムすること自体が禁じられている場合があります。事前に会社へ確認し、たとえカスタムが可能であっても、過剰なカスタムは控えた方がよいでしょう。
ここでは、デコトラ内装におけるカスタム箇所の例をいくつか紹介します。操作性や快適性を向上させたい箇所があれば、ぜひ参考にしてみてください。
ハンドルカバーは、手軽に交換できるだけでなく、見た目が向上するほか、操作性も向上します。ハンドルカバーの種類もレザーなどの高級感があるタイプや、キャラクターが描かれているかわいらしいデザインのものまでさまざまです。
また、操作性の向上に関しては、ハンドルカバーを付けることによって、グリップ力が向上し、手が滑らずにしっかりと握れるでしょう。
さらに、夏場などの炎天下でもハンドルへ熱が伝わりにくいため「ハンドルが熱くて握れない」という、夏によくある問題も解決できます。価格は1,000円台から購入可能です。
トラックの内装も、壁紙感覚で内張り生地を張り替えることができます。デコトラで人気がある生地といえば「金華山」です。1970年代に大ヒットした、菅原文太主演の映画「トラック野郎」のなかで、トラックの内装に使われたことで一気に人気となりました。
金華山生地の特徴は、繊細な柄で意匠性が高いことです。金銀の糸を使うことで立体的な織模様になるため、デコトラのように派手な見た目にしたいときには、とくにおすすめの生地です。
ほかにも、レトロな雰囲気のある「チンチラ生地」も人気があります。チンチラ生地は、もふもふとした美しい毛並みのチンチラを模したものです。
生地はふわふわで柔らかく、肌触りがよいうえに、毛並みの向きによって光沢が変化するのも特徴です。価格は面積にもよりますが、幅が1,200mm単位で4,000円台から購入可能です。
シフトノブもハンドルカバーと並んで、手軽に交換できるパーツのひとつです。見た目が変わるドレスアップ要素に加え、手にフィットするものや、手元の近くでシフトチェンジできるものを選べば、操作性も向上します。
ただし、シフトノブが交換できるのはマニュアル車のみであり、オートマチック車は交換ができないので注意が必要です。価格は比較的安価で、2,000円台から購入できます。
長距離時の車中泊や仮眠、着替えなどをする機会がある方には、カーテンがおすすめです。カーテンがあれば、人目を気にせずに過ごせるプライベート空間が作れます。
素材によっては、断熱性が向上するものや遮光性の高いものも存在するため、車内の保温性向上も期待できるでしょう。
断熱性や遮光性のものは、一般的なものに比べて価格が高くなります。価格は安いものであれば4,000円程度から、金華山などの生地は40,000〜50,000円程度で購入可能です。
ルームミラーは、着脱式タイプとLEDタイプの2種類があります。着脱式は、被せるだけの装着が簡単なタイプです。手軽にイメージチェンジができるのに加え、カラーバリエーションも豊富です。
LEDタイプは、安全性と視認性を兼ね備えたタイプです。純正のルームミラーにLEDミラーを固定し、取り外しも簡単にできます。
昼は通常のミラー機能で、夜はイルミネーションにより室内を彩ることができ、ドレスアップ目的としても人気です。価格が安価なものの多くは、電池式で配線が不要です。ルームミラーも比較的安価で、2,000円程度から購入できます。
その他カスタム可能な場所として、ダッシュボード、サンバイザー、スピーカーなどがあります。ダッシュボードは、内装と同時に行う人も多く、シートや天井の色と組み合わせることで一体感を演出できます。カバータイプで被せるだけでカスタムできるのも人気です。
サンバイザーにも後付のものがあります。サンバイザーは無骨なものが多いので、見た目をよくできるほか、目の前を遮りたくない方にはスモークタイプへの変更もおすすめでしょう。UVカット加工がされているので、目の前を遮ることなく、オシャレに視界が確保できます。
スピーカーは、カスタムパーツのなかでも体感が得やすいカスタムパーツです。純正のスピーカーは音割れしてしまったり、音がこもって聞き取りづらかったりと、ただ音が出るだけのものも多いのが実情です。
スピーカーをグレードアップすることで、音質が向上するため、ボーカルの声が聞き取りやすくなり、音量を上げても音割れしにくくなります。
さらに、ドアの内部にデッドニングと呼ばれる制振材や吸音材を取り付けることで、スピーカーのビビリ音を除去できるほか、ロードノイズを軽減させる効果があります。
デッドニングすることで、スピーカーの音質もさらに向上させることができるでしょう。ロードノイズも軽減できるため、長距離ドライブの疲労軽減にもつながります。
こちらの記事では、デコトラをカスタムする際に注意したい、車検を見越したチェックポイントを解説しています。万が一車検に通らなかったときの対策もあわせて紹介しているので、ぜひお役立てください。
デコトラの内装にこだわるメリットは、以下の2点です。
具体的には、ルームミラーを見やすいものへ交換することで、死角が減り、安全面が向上します。シフトノブを交換したりすることで、シフト操作がしやすくなり、快適に運転が可能となります。
また、自分好みへとカスタムすることで、快適に過ごせるだけでなく、気持ちよく運転ができます。充実した車内空間は、長距離でも楽しく運転ができるようになり、仕事に対するモチベーションアップにもつながるでしょう。
しかし、何でも自由にカスタムすればよいというわけではありません。職場へ迷惑がかからないように配慮し、車検にも問題なく通るように保安基準を遵守する必要があります。
自分でいちからカスタムするのも楽しいですが、カスタムに対して不安があれば、すでにカスタム済みのカスタムオーダートラックを購入するのもおすすめです。
デコトラの内装についてのご相談や、カスタムオーダートラックのデコトラの購入を考えている方は、ぜひアートフレンドへお問い合わせください。